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【女性タクシードライバー特集 第3回】未経験からでも。女性が活躍できるタクシーの仕事

【女性タクシードライバー特集 第3回】未経験からでも。女性が活躍できるタクシーの仕事

第1回では、子育て中の女性などにタクシードライバーという仕事を知っていただくため、全国ハイヤー・タクシー連合会が今回制作した2本の動画と女性向けチラシをご紹介しました。

今回のチラシでは、女性がタクシードライバーとして働く際のポイントとして、仕事や家庭の状況に合わせた時間の選択、生活の変化に合わせた働き方、安全面を支える設備とともに、「未経験からでも始められるサポートと業務支援」を紹介しています。

第2回では、そのうち「仕事や家庭の状況に合わせた働き方」に注目し、全国で実際に働いている女性ドライバーの事例をご紹介しました。
では、タクシードライバーの経験がない女性は、どのようにこの仕事を始めているのでしょうか。

「運転の仕事をしたことがない」
「二種免許を持っていない」
「道路に詳しくない」
「タクシーは男性が多い仕事というイメージがある」

初めてタクシー業界への就職・転職を考えると、そんな不安を感じる方もいるかもしれません。
しかし、各地で活躍する女性ドライバーの経歴を見ると、介護職やコールセンターなど、異なる仕事から転職した人や、二種免許を持たずに入社した人もいます。
そして実際に働き始めると、それまでの仕事や生活で培ってきた経験が接客に生かされたり、自分の頑張りが収入に反映されることにやりがいを感じたりしています。

第3回では、全国の女性ドライバーの声から、タクシーの仕事を選んだきっかけ、未経験から仕事を始めるまでのサポート、そして実際に働いて分かった仕事の魅力を見ていきます。


運転と接客、二つの「好き」を仕事に――千葉県

千葉県タクシー協会が紹介する女性ドライバーは、前職ではコールセンターで働いていました。
もともと運転が好きだったことに加え、これまでの接客経験も生かせる仕事としてタクシードライバーを選びました。

実際に働く中で感じていることの一つが、女性ドライバーを歓迎するお客様がいることです。
女性のお客様から、女性ドライバーだと気づいた際に「女性の方で良かった」「安心した」「ほっとした」と声をかけられることがよくあるといいます。

そうした経験から、本人も、お客様や会社だけでなく、社会全体として女性ドライバーが求められていることを日々実感していると話しています。

タクシーの仕事は、目的地まで安全にお送りするだけではありません。お客様と接し、安心して過ごせる時間を提供する。これまで別の仕事で培った接客経験も、タクシーという新しい仕事につながっています。

🔗 千葉県タクシー協会「タクシードライバーとして働く魅力」


「自分とは縁のない仕事」から、接客の仕事へ――愛知県

名古屋タクシー協会が紹介している女性ドライバーは、取材当時27歳、ドライバー歴5年目。
もともと運転が好きだったことや、面接で訪れた営業所の雰囲気が良かったことをきっかけに入社しました。

しかし、入社する前からタクシードライバーに詳しかったわけではありません。タクシーを利用した経験もほとんどなく、昔ながらの男性中心の仕事というイメージを持っていたそうです。
実際に働いてみると、その印象は変わりました。

この女性ドライバーが感じたのは、タクシーは人と接する「接客業」だということです。
運転や接客についてお客様から褒められたり、「またあなたのタクシーに乗りたい」と言ってもらったりすることが、仕事のやりがいにつながっています。

また、若いうちから頑張りに応じた収入を得られることや、一人で自分のペースを考えながら仕事ができること、仕事を通じて普段行かない場所やさまざまな景色に出会えることも魅力として挙げています。

タクシーを利用したことすらほとんどなかった20代の女性が、実際に働くことで仕事のイメージを大きく変えた一例です。

🔗 名古屋タクシー協会「女性ドライバーインタビュー」


女性が珍しかった仕事から、若い女性も選ぶ仕事へ――愛知県

同じ名古屋タクシー協会では、ドライバー歴8年の女性ドライバーも紹介しています。

この女性がタクシードライバーになった頃には、女性がタクシーを運転していること自体を珍しがられ、お客様から「なぜ女性がタクシードライバーをしているのか」と聞かれることもあったといいます。

しかし、その後、職場の様子は変わってきました。
若い女性が自らタクシードライバーという仕事を選ぶようになり、女性用の休憩・更衣環境も改善されてきたと話しています。

仕事の醍醐味として挙げているのは、お客様との関わりです。

お客様から感謝されたり、会話をしたことで「気持ちが晴れた」と言ってもらったりする。利用する人のために一生懸命仕事をすれば、それがお客様にも伝わることに、この仕事ならではの魅力を感じています。

長く働いてきた女性の目から見ても、女性ドライバーを取り巻く職場環境や、女性がタクシーを仕事として選ぶ状況は変化しています。

🔗 名古屋タクシー協会「女性ドライバーインタビュー」


「これなら私にもできるかな」から勤続8年――鳥取県

鳥取県ハイヤータクシー協会の動画に登場する女性ドライバーは、勤続8年。
ハローワークで仕事を探していた際、昼間の買い物や病院への送迎などを行うタクシードライバーの求人を知り、「これなら私にもできるかな」と応募しました。

就職前には、二種免許の取得に向けて自動車学校で改めて勉強することへの不安もありました。
それでも、もう一度学び直し、普段どおり安全運転を心がければ大丈夫だと考え、仕事を始めました。

実際に乗務を始めると、一方通行や細い道路など、経験しなければ分からないこともありました。しかし、実際に走りながら覚え、分からない場所では先輩ドライバーから道順についてアドバイスを受けています。

そして現在、勤続8年。

お客様から「気持ちよく乗せてもらった」「良かった」と言われると、「この仕事をしていて良かった」と感じるそうです。
これから就職を考える人に対しても、先輩ドライバーからアドバイスを受けられることを紹介しながら、「恐れずにトライしてほしい」と呼びかけています。

🔗 鳥取県ハイヤータクシー協会「鳥取県のタクシードライバーは、地域の顔」


29歳、介護職からタクシードライバーへ――香川県

香川県で働く29歳の女性ドライバーは、動画の取材時点では、タクシードライバーになってまだ3か月でした。

前職は介護職。もともと運転が好きで、これまでとは違う新しいことを始めたいと考え、タクシードライバーを選びました。
もちろん、最初から二種免許を持っていたわけではありません。

入社に当たり、会社の支援を受けて自動車学校に通い、二種免許を取得。乗務を始めてからも、車両整備などについての講習を受けています。
そして、前職の経験も現在の仕事につながっています。

午前中には、病院へ向かう高齢者や身体の不自由なお客様を乗せることが多く、介護職で培った経験が生かされていると感じています。
また、女性のお客様から「女性の運転手で安心した」と言われることもあり、この女性ドライバーのタクシーを選んで利用するお客様もいるそうです。

実際に働いてみて、タクシーは「女性こそ活躍できる仕事」だと感じています。

運転が好きな人、子育てをしている人、新しいことを始めてみたい人に、タクシードライバーを一つの選択肢として考えてほしいと話しています。

🔗 香川県タクシー協会「香川県のタクシー専門求人サイト」


「頑張った分が収入に」――神奈川県

神奈川県タクシー協会の「ホンネ対談シリーズ」に登場する女性ドライバーは、前の職場で人間関係などに悩んでいたときに、自由に使える時間が増えることなどに魅力を感じ、タクシードライバーに転職しました。

実際に働いて感じている魅力の一つが、自分の頑張りが収入に反映されることです。
前職より収入が上がり、「頑張った分入ってくる」と実感しているといいます。

特に印象的なのは、これまでのキャリアなどにかかわらず、仕事の成果によって評価されることについて、

「このお仕事は平等でスタートできるなって思いました」

と話していることです。

お客様から運賃を受け取るときにも、自分で売上をつくり、その一部が自分の収入につながっていることを実感でき、それが仕事のやりがいになっています。

一方、仕事以外の時間にはソロキャンプや釣りなどを楽しんでいます。以前の仕事では、子どもが熱を出して休みたいときに代わりの人を探すことがストレスになっていましたが、現在は休みを取りやすく、時間の融通が利くことにも魅力を感じています。

女性だからこその不安は?

女性がタクシードライバーになる際には、安全面を心配する方もいるでしょう。
この女性ドライバーの場合、周囲から「こういうことは心配じゃない?」「大丈夫?」と声をかけてもらうこともあり、本人はむしろ、

「逆に良かったなと思うぐらいです、女性で」

と話しています。

また、乗務する車には車内カメラや通報システムなどが備えられているため、乗務中に大きな不安を感じることはないといいます。

地理についても、働く前には不安がありました。

しかし、現在はナビがあり、不案内な場所ではその旨をお客様に伝えると、道順を教えてくれることもあります。実際に働いてみると、「全然あんな心配することなかった」と感じたそうです。

そして、これから仕事を考える人へのメッセージは、とてもシンプルです。

「想像してるより楽しいですよ」

さまざまなお客様と出会い、行ったことのない場所へ行く。人の役に立ち、社会に貢献していることを感じる。そうした経験も、この女性ドライバーがタクシーの仕事を「楽しい」と感じる理由になっています。

🔗 神奈川県タクシー協会「タクシードライバーって楽しいor辛い?【ホンネ対談シリーズ③】」


二種免許を持っていなくても、タクシードライバーを目指せます

タクシードライバーとしてお客様を乗せるためには、普通自動車第二種運転免許が必要です。
しかし、応募する段階で二種免許を持っていないからといって、タクシードライバーを選択肢から外す必要はありません。

今回紹介した香川県の女性ドライバーも、入社前には二種免許を持っておらず、会社の支援を受けて自動車学校へ通い取得しました。
第2回で紹介した神奈川県や佐賀県にも、会社の支援を受けて二種免許を取得し、乗務を始めた女性の事例があります。
二種免許の取得支援や研修の内容は会社によって異なりますが、普通免許からスタートできる求人もあります。

これは、第1回で紹介した今回の女性向けチラシでお伝えしている「未経験からでも始められるサポートと業務支援」の具体例でもあります。
二種免許の取得支援や入社後の研修に加え、実際に乗務を始めてからも、先輩ドライバーからのアドバイスや、カーナビ・配車アプリなどが仕事を支えています。

求人を探す際には、勤務時間や休日だけでなく、「二種免許取得支援」「未経験者への研修」なども確認してみてください。


女性ドライバーだからこそ、安心するお客様もいる

今回、各地の女性ドライバーの声を見ていくと、共通する経験があります。

それは、お客様から「女性ドライバーで良かった」「安心した」と言われることです。

千葉県の女性ドライバーは、こうした言葉を日常的に受けることで、社会全体から女性ドライバーが求められていることを実感しています。
香川県の女性ドライバーも、女性のお客様から「女性の運転手で安心した」と言われ、自分のタクシーを選んで利用するお客様がいると話しています。

第2回で紹介した長崎県でも、女性ドライバーを希望する利用者が多いという声がありました。

もちろん、安全運転や丁寧な接客は、性別にかかわらずすべてのタクシードライバーに求められるものです。

一方で、女性ドライバーであることに安心感を持つ利用者が実際にいることも、各地の現役ドライバーの声から分かります。
女性ドライバーが増えることは、働く人の選択肢を広げるだけでなく、利用するお客様にとっての選択肢を広げることにもつながります。


これまでの仕事や経験も生かせます

タクシードライバーという仕事を考えたとき、最初に思い浮かぶのは「車を運転すること」でしょう。

しかし、今回紹介した女性たちの話から見えてくるのは、それだけではありません。

コールセンターで身につけた接客経験を生かす人。
介護職で身につけた、高齢者や身体の不自由な人への接し方を生かす人。
お客様との会話を通じて、「気持ちが晴れた」と言ってもらうことに喜びを感じる人。
そして、安全に目的地まで送り届け、「ありがとう」と言われることに仕事のやりがいを感じる人。

これまで別の仕事や生活の中で身につけてきた経験が、タクシーの仕事で生きることがあります。

運転することに加えて、人と接すること、人の役に立つこと、地域の生活を支えることも、タクシードライバーという仕事の一部です。


未経験でも、これまでの経験を生かして始められる仕事

今回紹介した女性たちは、最初から全員がタクシードライバーを目指していたわけではありません。

タクシーをほとんど利用したことがなかった人もいます。
介護職やコールセンターなど、まったく違う仕事から転職した人もいます。
二種免許を持っていなかった人も、土地勘や安全面に不安を感じていた人もいます。

それでも、会社の免許取得支援や研修、先輩ドライバーのアドバイス、ナビなどの設備を利用しながら仕事を始め、それぞれの地域で活躍しています。

そして、働き始めてから見つけた魅力もさまざまです。

お客様から「ありがとう」と言われる。
これまでの仕事で培った経験を生かせる。
さまざまな人と出会える。
人の役に立っていることを実感できる。
そして、自分の頑張りが収入として返ってくる。

第2回では、家庭や生活に合わせて働く女性たちを紹介しました。
第3回で見えてきたのは、未経験であることや、これまでタクシーを自分の仕事として考えたことがなかったことだけで、選択肢から外す必要はないということです。

運転が好き。
人と接する仕事が好き。
これまでの経験を生かしたい。
頑張った成果を実感できる仕事をしたい。
新しい仕事に挑戦してみたい。

そんな方にとって、タクシードライバーも仕事選びの一つの選択肢です。

※本記事は、各社が公開しているインタビューや動画、採用情報を基に構成しています。インタビューは取材当時の内容であり、勤務制度や募集条件などは変更されている場合があります。


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次回の「女性ドライバー特集 第4回」からは、タクシー会社が公開している女性ドライバーの動画やインタビューをご紹介します。
都道府県タクシー協会が紹介してきたさまざまな女性の働き方に続いて、実際のタクシー会社では、女性ドライバーがどのように働き、どのようなサポートを受けているのでしょうか。

それぞれの会社で働く女性ドライバーの声から、さらに具体的に見ていきます。


作成:一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会 事務局