トピックス

Topics

コラム NEW

【女性タクシードライバー特集 第2回】家庭も仕事も。子育てと両立する働き方と全国の実例

【女性タクシードライバー特集 第2回】家庭も仕事も。子育てと両立する働き方と全国の実例


 
 
 
女性タクシードライバーは年々増加しており、令和7年度には全国で14,388人と過去最多になりました。

全国タクシーJOBステーションでは、これまでにも、女性ドライバーが増えている背景や、日勤・短時間勤務など働き方の多様化、二種免許取得支援や職場環境の整備などについて紹介してきました。

実際に全国では、保育園の時間に合わせた日勤、週4日の短時間勤務、土日休み、子どもの学校行事に合わせた休日取得など、それぞれの家庭や生活に合わせて働く女性ドライバーが活躍しています。

では、実際に働いている女性たちは、どのような勤務をし、仕事と家庭や自分の時間をどのように組み合わせているのでしょうか。
今回は、全国のタクシー協会などが紹介している現役女性ドライバーの声から、具体的な働き方を見ていきます。


女性タクシードライバーは過去最多の14,388人に

一般社団法人全国ハイヤー・タクシー連合会の調査によると、令和7年度の全国の女性タクシードライバー数は14,388人となり、過去最多を更新しました。前年から1,310人、率にして10.0%増加しています。
女性ドライバーが増えている背景には、日勤や短時間勤務など働き方の多様化、女性が働きやすい職場環境の整備、二種免許取得支援や未経験者向け研修の充実などがあります。

女性ドライバー数の推移や年代別構成、女性が働きやすい環境づくりなどについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。

🔗女性タクシードライバーが過去最多を更新!急増の理由と「働きやすさ」の実態

今回は、こうした制度や数字だけではなく、実際に全国で働いている女性ドライバーの働き方に注目します。


【全国の実例】生活や子育てに合わせて働く女性ドライバーの声

生活の変化に合わせて働き方を変える(東京都)

東京ハイヤー・タクシー協会の女性向けパンフレットでは、結婚、出産、子育て、子どもの成長など、生活の変化に応じて勤務形態を変えていく女性ドライバーの働き方が紹介されています。

例えば、結婚・出産前には昼日勤や隔日勤務で経験を積み、出産・育児期を経て復職した後は昼日勤を選択。子どもが成長すれば隔日勤務、さらに収入を重視したい時期には夜勤務を選び、年齢を重ねれば体力に合わせた働き方へ――。

一つの勤務形態をずっと続けるのではなく、その時々の家庭の状況や生活の変化に合わせて、働き方を選んでいくという考え方です。
仕事を続けるために生活を仕事に合わせるだけではなく、生活が変われば仕事の仕方も変えていく。複数の勤務形態があるタクシーだからこそできる働き方の一つです。

🔗東京ハイヤー・タクシー協会「女性乗務員向けパンフレット」


朝8時~14時30分・週4日勤務+併設保育園の活用(神奈川県)

神奈川県タクシー協会の「女性ドライバー座談会」では、3人の女性ドライバーが、それぞれ異なる働き方を紹介しています。

そのうちの一人は、以前は航海士として働いていました。乗船すると最短でも3か月は自宅に戻れなかったため、出産をきっかけに転職。会社に保育園が併設されていたことも、タクシードライバーを選んだ理由でした。

現在の勤務は、朝8時から午後2時30分までの週4日。出勤日以外にも会社の保育園を利用できるため、自分自身の時間も確保できるといいます。
別の女性ドライバーも、託児所があることが転職の決め手でした。朝7時30分から夕方4時頃まで働き、子どもの行事や急な発熱にも対応しやすいと話しています。
一方、隔日勤務を選択している女性ドライバーもいます。長時間の乗務の翌日は休みとなるため、月の約半分が休日になり、自分の時間を確保できることを魅力に挙げています。

同じタクシードライバーでも、働き方は一つではありません。それぞれが自分の生活に合った勤務時間・勤務日・勤務シフトを選んでいます。

🔗神奈川県タクシー協会「女性ドライバー座談会」


保育園に合わせて9時~16時。日中勤務で働く女性たち(長崎県)

長崎県タクシー協会では、さまざまな年代の女性ドライバーの働き方を紹介しています。

そのうち、30代の女性ドライバーの勤務は、月曜日から金曜日までの午前9時から午後4時頃まで。現在の勤務シフトは、子どもの保育園の時間に合わせて設定してもらったものです。
子どもの行事があるときや、急に病気になったときには、休みや早退にも柔軟に対応してもらっているといいます。

この女性ドライバーは、もともと運転することと人と接することが好きでタクシードライバーになりました。実際に働いてみると、高齢者の買い物や通院のための利用が多く、タクシーは単に人を運ぶだけでなく、「お客様の生活に寄り添う仕事」だと感じるようになったそうです。

長崎県では、別の20代女性ドライバーも平日の朝8時から夕方5時まで、土日休みで勤務しています。さらに、子育て中の20代女性ドライバーは月曜日から金曜日まで朝9時から夕方6時頃まで働き、土日祝日は休み。保育園の送り迎えにも余裕があると話しています。

🔗長崎県タクシー協会「DRIVER'S VOICE-女性ドライバー」


朝は家事、夕方5時には家族のもとへ(静岡県)

静岡県タクシー協会が公開している動画「タクシードライバーの一日~女性篇~」では、子育てをしながら働く女性ドライバーの一日を紹介しています。

朝は家庭で朝食の準備などを済ませ、8時前に自宅を出て会社へ。

出社すると、車両の清掃・点検、アルコールチェック、点呼を行ってから乗務を始めます。午前中は、高齢者や身体の不自由なお客様などを中心に送迎。昼には休憩を取り、午後も乗務を続けます。

そして午後5時。一日の仕事を終え、家族の待つ自宅へ帰ります。

この女性ドライバーには娘がおり、学校の運動会や参観会などにも優先的に参加させてもらえると話しています。働き始める前には不安もあったものの、実際には「仕事と家庭と両立ができる魅力ある仕事」と感じています。

また、乗務中には待機所で配車を待つなど、自分のペースを考えながら仕事を進めています。
家庭での時間、仕事の時間、そして自分のペース。その一日の様子から、タクシードライバーとして働く一日を具体的にイメージすることができます。

🔗静岡県タクシー協会「タクシードライバーの一日~女性篇~」


子育てとWebデザイン(Wワーク)の両立(佐賀県)

働き方の選択肢は、勤務時間だけではありません。

佐賀県の女性ドライバー座談会では、子育てをしながらタクシードライバーとして働き、さらにWebデザインの仕事も続けている女性が紹介されています。

小さな子どもがいても女性が働きやすいという求人をきっかけに応募し、会社の支援を受けて二種免許を取得。現在はタクシー乗務と、それ以前から行っていたWebデザインの仕事を両立しています。

別の子育て中の女性ドライバーは、子どもが急に病気になったときに休んでも、他の乗務員に直接仕事のしわ寄せが生じにくいことをタクシーのメリットとして挙げ、子育て世代の女性に勧めたいと話しています。

また、介護福祉施設から転職した女性ドライバーは、平日のみの日勤で乗務しています。

家庭か仕事かという二者択一ではなく、家庭も仕事も。それぞれを組み合わせながら働いている女性たちがいます。

🔗佐賀県の女性ドライバーインタビュー掲載資料


会社員から転職して分かった時間のゆとり(茨城県)

茨城県ハイヤー・タクシー協会の動画に登場する女性ドライバーは、以前の会社員時代と現在の働き方を比較して、タクシーの魅力を語っています。

会社員として働いていた頃には時間的な制約があり、家族に病人が出たときなど、急な事情に合わせて仕事を調整することが難しかったといいます。
タクシードライバーになってからは、自分の生活スタイルや予定に合わせて仕事を調整しやすくなり、急な用事にも対応できるようになりました。

さらに、この女性ドライバーが魅力として挙げているのは、時間だけではありません。

乗務中は、自分で考え、自分で行動することができる。さまざまなお客様と出会い、自分自身も成長できる。そして、お客様に居心地のよい空間やサービスを提供して「ありがとう」と言ってもらえる。

自分で仕事を組み立てながら、その成果を実感できることもタクシードライバーの魅力だと話しています。

🔗茨城県ハイヤー・タクシー協会「女性タクシードライバーになってみませんか?」



まとめ/家庭も仕事も。自分に合った働き方を選ぶ

今回紹介した女性たちの働き方は、それぞれ違います。

朝8時から午後2時30分まで週4日で働く人。保育園の時間に合わせて9時から16時まで働く人。夕方5時には仕事を終えて家族のもとへ帰る人。子育てをしながら別の仕事にも取り組む人。そして、家族の急な事情にも対応できるよう、自分の生活に合わせて仕事を調整している人という事例がありました。

共通しているのは、仕事や家庭の状況に合わせて、自分に合った働き方を選んでいることです。

第1回でご紹介したとおり、全国ハイヤー・タクシー連合会では、こうしたタクシーの働き方をより多くの女性に知っていただくため、子育て中の女性などに向けたチラシを制作しました。

チラシでは、日々の暮らしや仕事に合わせた時間の選択、子育て期など生活の変化に合わせた働き方、安心して乗務できる防犯・安全設備、未経験からでも始められるサポートと業務支援などを紹介しています。

今回、全国各地の女性ドライバーの声を見てきましたが、こうした働き方は単なるイメージではありません。

子育て中は勤務時間を短くする。子どもの成長に合わせて勤務形態を変える。学校行事や家族の急な事情に対応する。あるいは、別の仕事と組み合わせながら働く。

実際に、それぞれの生活に合わせた働き方を選びながら活躍している女性ドライバーが全国にいます。

ただし、すべてのタクシー会社で同じ勤務制度を利用できるわけではありません。勤務形態や短時間勤務、休日、子育て支援などの制度は会社によって異なります。
就職・転職する際には、自分が希望する働き方ができるか、求人情報や会社への問合せで確認してください。

※本記事は、各社が公開しているインタビューや動画、採用情報を基に構成しています。インタビューは取材当時の内容であり、勤務制度や募集条件などは変更されている場合があります。


関連記事

🔗女性タクシードライバーが過去最多を更新!急増の理由と「働きやすさ」の実態
🔗【女性ドライバー特集 第1回】子育てママに「タクシードライバー」という選択肢|仕事と家庭を両立する働き方
🔗【女性タクシードライバー特集 第3回】未経験からでも。女性が活躍できるタクシーの仕事
🔗【女性タクシードライバー特集 第4回】未経験から転職した女性たちの体験談|働いて分かったタクシーの仕事の魅力


自分に合った働き方ができるタクシー会社の求人を探す

全国タクシーJOBステーションでは、お住まいの地域や希望する条件から、全国のタクシー会社の求人を探すことができます。
「自宅から通いやすい会社で働きたい」「日中を中心に働きたい」「家庭と両立できる勤務時間を相談したい」など、希望する働き方は人それぞれです。
まずは、自分の住んでいる地域にどのようなタクシー会社があり、どのような求人を出しているのかを調べてみてください。

🚖 希望する条件からタクシー求人を探す

タクシードライバーは、「家庭も仕事も。そのときどきで、大切にしたい時間を選べる仕事なのです。」


次回の「女性ドライバー特集 第3回」では、介護職やコールセンターなど異業種から転職した女性、二種免許を持たずに入社した女性、女性のお客様から「女性ドライバーで良かった」「安心した」と言われた女性など、全国の現役ドライバーの声を紹介します。

未経験からどのようにタクシードライバーになったのか。そして、実際に働いてみて何を仕事の魅力と感じているのか。

第2回とは違った角度から、女性タクシードライバーという仕事を見ていきます。


作成:一般社団法人 全国ハイヤー・タクシー連合会 事務局